世界に笑顔がこぼれる食卓を
食卓に笑顔がこぼれれば、ほんの少しの時間かもしれないし、小さい数人の空間かもしれないけど、そこには平和が生まれるんじゃないかな。
もしそんな食卓が、世界中に広がれば、世界はきっともう少しだけ平和になるんじゃないかな。

そんなことを思いながら、ただ単純に

「おいしい」って自然と言葉がこぼれ落ちるような
そんな野菜作りをしたらいいんじゃないかな?と
肩ひじ張らずに
シンプルに


ほぼ毎日更新の鎌塚農園の様子は

野菜などのお問い合わせは

2014年2月4日火曜日

夜な夜な思う、有機栽培と慣行栽培の差

今日こんな論文を読んでまして

http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/bitstream/2297/27151/1/1883-5368-03-TERASAWA-N-1.pdf

諸説ありますが、有機栽培と慣行栽培による、栄養面での品質の差は、ほぼないんですよね。
この論文では、有機栽培のほうれん草が慣行栽培のほうれん草より硝酸含有量が2倍あったと書いてあるけども、どれだけの標本を採ったのか、ちょっと不明なので、何とも言えないですよね。

この論文は、硝酸およびシュウ酸の含有量に関する内容なので、詳しくは触れてませんが、先行研究では、有機栽培と慣行栽培による、栄養面での品質の差はあまりないらしいです。



では、本質的に有機と慣行では、どんな違い・差があるのだろうか?

ここで、狭義の有機栽培を「有機JAS認証を取得したもの」。広義の有機栽培を「前者に加え、JAS認証は取得していないが、有機栽培と同等の基準で栽培したものも含む」(有機栽培の思想をもった栽培)と定義しましょう。

※有機JAS認証を取得していなければ、どんな栽培をしていようと、慣行もしくは特別栽培です。
※昨今、話題に上る「自然農法」というのも有機JAS認証を取得していなければ、慣行もしくは特別栽培です。
※表示ガイドラインでは「無農薬」「減農薬」という区分は、今のところありません。


有機栽培は、安全・安心・自然に優しい
慣行栽培は、悪
というような図式なのだろうか?

マルシェなどに参加した時に消費者から寄せられる質問として「有機栽培だと農薬は使ってないんですよね?」という話。
実際は、有機栽培でも一部の登録農薬および特定農薬(特定防除資材)の利用は認められています。

では、安全面で、有機栽培では認められていない登録農薬の毒性・残留性がどうかというと、農薬の使用基準を守っている限り、消費者への健康被害は極めてゼロに近いはずである。

冷静に考えてほしい、もし最終消費者に健康被害が出るほどの毒性・残留性があるとしたなら、それを散布している農家はどうなるのだろうか?その近所に住む生活者はどうだろうか?たちまちその毒に侵されて健康被害がでるはずではないだろうか?

では、環境負荷はどうだろうか?と考えてみることになる。
「ネオニコチノイド系の農薬散布によってミツバチが消えた」というようなセンセーショナルなタイトルがたまに見られるが
ネオニコチノイド系の農薬が全く環境に影響を与えないなどとは言わないが、その単一理由によりミツバチが消えてしまうほど、自然はか弱く、そして、単純な構造なのだろうか?

安全面・環境負荷面の話で、だからといって農薬をバカスカ使っていいか?とかそういう問題ではない。

農家の僕としては、極力農薬は使いたくない。自分の健康(一番薬害を受けやすい)もそうですし、おそらくみなさんが思う以上に農薬は高い。2回使用できるところを1回で済ますことができる栽培技術があるなら、是非試したいし取り入れたい。



ただ、そこに本質があるのか?ということ。


ここで、どちらがいいとかわるいとか、優れているとか劣っているという話ではなく、
消費者の関心の高い話題だけに、しっかり考えてほしいなーと

大切なのって、有機とか慣行とか何チャラ農法とかそういうものなのかなぁ?

そんなとりとめのないことをちょっと考えてみてました。

参考資料
http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/bitstream/2297/27151/1/1883-5368-03-TERASAWA-N-1.pdf

特別栽培農産物に係る表示ガイドライン
http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/tokusai_a.html

0 件のコメント:

コメントを投稿